Emma Matthews [音楽]

二週間前ほどに入手したEmma Matthews のリサイタルCD を、今日全曲聴き通しました。彼女の声は、暖かみのあるSoprano lirico ですが、可也声域が広く、至難な装飾技巧を完璧に身に付けており、また抒情的な歌から劇的な歌迄、鮮やかに歌いこなす幅広い表現力を持っています。
普通、Coloratura の歌を聴くと、如何しても華麗な装飾ばかりに耳が引き付けられてしまいますが、彼女の歌は、どんなに難しい装飾技巧を要求される歌であっても、とても音楽的なのです。彼女の歌には、装飾技巧を取り払ったとしても、十分に聴く人の心を惹き付けるしっかりした音楽があると感じました。彼女は1970年生まれと言う事ですから、今年41歳、声楽家として、絶頂期でしょう。今迄、彼女を知りませんでしたが、彼女を知って良かった思いました。

Emma Mtthews.jpg



最近、聴く人を装飾技巧で吃驚させるより、装飾技巧を表現に用いて、歌そのものを聴かせる歌手が増えてきましたね。その20世紀に於ける最初の例は、言うまでもなくMaria Callas ですが、彼女の歌の変革が漸く声楽界に広く行き渡ったと感じます。
このCD は一枚で4200円もしましたけど、購入して良かった思える・聴くに値するCD だと思います。大切にしたいCD が一枚増えました。


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