Ebe Stignani [音楽]

最近、第二次世界大戦中から戦後に掛けて、イタリアオペラ界を支えた歌手に興味を持つようになりました。最も興味を持っている歌手は、戦後Maria Callasとも屡共演したMezzo SopranoのEbe Stignaniです。彼女は、奥行きのある暖かい声と堅実な歌唱技術を持ち、装飾技巧にも秀でていました。声域もMezzo SopranoからSopranoのテッシトゥーラまでカヴァー出来る広さを備えていました(彼女がSopranoの役を手掛ける事はありませんでしたが)。音楽造形もしっかりしており、常に安定した歌唱を聴かせてくれます。1940年代から1950年代半ばまで、イタリアに於いて、彼女は、イタリアオペラ界の重鎮として尊敬されていました。Giulietta SimionatoやFedora Barbieriの出現で、彼女はそのポストを彼女達に譲る事になるわけですが、彼女の歌唱芸術は、決して忘れられてはならないものだと思います。

Stignaniは、イタリアオペラからフランスオペラまで幅の広いレパートリーを持っていましたが、やはり彼女のレパートリーの中心は、Verdiの作品でした。









彼女は、Verdiの他にも、Verismo opera 、Belcanto Opera、フランス・オペラも屡演唱しました。





















Stignaniは、その広い声域と盤石な装飾技巧を活かして、Belliniの傑作の一つ<Norma>第一幕第一場でヒロインNormaが歌う<Casta Diva>を録音しました。実際、Normaでは、彼女の役はAdalgisaでしたが、これが中々良い出来栄えなのです。



第二次世界大戦後のイタリアオペラ界のMezzo Sopranoに於ける大立役者として、Giulietta Simionatoが大きくクローズアップされてきましたが、彼女以外にも、第二次世界大戦後のイタリアオペラ界を支えた偉大な歌手達がいた事を忘れてはならないと思います。
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